AIによる画像生成が一般化した今、文章からイメージを具現化する手段としてChatGPT(特にDALL·E機能)を使うことが非常に有効です。本稿では、ChatGPTとやり取りしながら「三毛猫が吉野家でご飯を食べている画像」を段階的に作成していく流れを、実際のプロンプトの工夫やコツとともに紹介します。

今回生成した画像はこちらです!

【STEP 1】元になる画像または参考になる情報を提示

まず初めに、AIに生成してほしいシーンの「参考になる画像」をアップロードします。今回の例では、吉野家の定食(牛皿麦とろ御膳)の画像を提示しました。

アップロードはプロンプト入力欄横の「写真とファイルの追加」から添付して行います。

ChatGPTはこの画像を認識し、食事の構成や盛り付け、雰囲気を把握した上で、次の生成に反映してくれます。

【STEP 2】最初の指示:「誰が何をしているか」

次に、生成してほしいシチュエーションを自然文で指示します。ここが最も重要な工程です。生成AIは与えられたテキストから想像して画像を生成するため、「登場人物」「状況」「場所」「構図」「雰囲気」などを明確に伝える必要があります。

たとえば以下のように指示します:

プロンプト:カジュアルな服装を着た三毛猫が、画像の料理を食べているところを描いてください。料理は大盛りで。

このプロンプトには以下の情報が含まれています:

  • 主役:三毛猫
  • 動作:「食べている」
  • 服装:カジュアル
  • 食事のボリューム:大盛り
  • 料理の内容:添付画像と同じ

こうすることで、AIは「猫が人間のように行動する」ことを前提に、アニメ風またはイラスト調の画像を出力します。

【STEP 3】表現スタイルの調整

最初に生成された画像は、イラスト風・水彩風など、ややファンタジックな印象になることがあります。ここで「リアルにしてほしい」「写真のように」といった希望を加えることで、AIに対してより現実的な画風で再生成するよう依頼します。

たとえば以下のように指示します:

プロンプト:実写な感じにして下さい。

この一文で、スタイルが大きく変化します。猫の毛並みや料理の質感、背景などが「写真のようなリアリズム」で描写され、よりリアルなビジュアルになります。

【STEP 4】シーンの詳細を追加

ここからは、画像に深みを加えるための「追加ディテール」を指定していきます。

たとえば、以下のような指示を加えることができます:

  • 目を開けてください → 表情を変更
  • 場所は吉野家です → 飲食店の背景に変更し、看板や配色を反映
  • 吉野家の看板を消して下さい → 背景要素を非表示にする指示

こうしたディテールは、1つ1つ丁寧に指示することで、AIがそれを反映した新しい画像を生成してくれます。1回で完璧に仕上がらない場合は、「部分修正」を繰り返して段階的に理想に近づけていくのがコツです。

【STEP 5】プロンプトの工夫と注意点

画像生成を成功させるためには、プロンプト(指示文)の工夫が重要です。以下のような点に気をつけましょう。

✔ 主語と目的語を明確に

「猫が食べている」「料理が大盛り」など、誰が何をしているかがわかる文を意識しましょう。

✔ 不要な情報は省く

一度に多くの要素を盛り込みすぎると、AIが混乱し、意図と異なる画像になることがあります。

✔ 一歩ずつ追加する

背景や服装、小物などは一気に入れず、段階的に追加指定していく方が正確です。

✔ スタイルの再指定も可能

最初がイラスト風でも、「実写」「水彩」「漫画風」など、後からの再指定で大幅に変えることができます。

【STEP 6】画像の保存と活用

生成された画像は、チャットに表示された後にダウンロードすることができます。利用方法としては以下のようなものがあります:

  • SNS投稿(著作権に注意)
  • ブログのアイキャッチ画像
  • プレゼン資料のビジュアル補助
  • 創作作品の参考イラスト

DALL·Eによる画像は商用利用も可能なケースがありますが、念のため利用規約を確認し、必要に応じてクレジット表記などを行いましょう。

【まとめ】

ChatGPTを用いた画像生成のプロセスは、以下のような段階で進めていきます:

  1. 参考画像や状況の提供
  2. 主役・シーンの指定(プロンプト)
  3. スタイルの調整(実写、イラストなど)
  4. 詳細の追加(目線、背景、登場人物など)
  5. 反映結果を見て微修正の依頼
  6. 最終的な保存と活用

このプロセスを繰り返すことで、あなたの頭の中にあるビジュアルをAIと共に具現化していくことができます。